スターウルフのコロニー内のとある部屋で口論が続く。。
「・・ダンナァ〜〜、今年こそパアッとクリスマスパーティしようぜぇ?」
パンサーがソファに重たく座っているウルフに頼み込む。
ウルフは煙草をくわえ、静かに火を点ける。
「・・野郎たちしかいねぇのに、よくそんなんやる気になるよな」
「うっ・・。で、でも旦那、去年はシャンパン飲んでくれたじゃないか!」
「アレはテメェがギャーギャーうるさかったからだ!もう十分だろ!」
「うー・・つれないねぇ、ダンナ・・・」
「・・終わったか?」
レオンがお気に入りのナイフを磨きながら口をはさんだ。
パンサーの顔がそっちに向く。
「レオン〜、お前もダンナに頼んでくれよぉ〜」
「この切れ味を試させてくれたら考えてやろう」
「うっ・・・」
磨きたてのナイフはこれ以上無いほど光沢に輝いていた。
パンサーが落胆すると共に、ウルフが腰を上げた。
「おっ!?ダンナ、やっとその気に・・」
「ちょっくら飛んでくるぜ。耳が痛くてかなわねぇ」
そうして部屋を出ていった。
「うぅぅぅ・・あきらめねぇぞ、オレは!!」
「・・別に、去年のようにお前もどこかに行ってくれば良いだろう?」
「オレはこのメンバーで祝ってみたいんだって!」
「・・・。フン」
悔しがるパンサーを横に、レオンはまたナイフを黙々と磨きだした。
ハッチに着いた。入念に手入れしてある愛機・ウルフェンに飛び乗る。
「よろしく頼むぜ」
そしてウルフは一気に宇宙へと飛び出した。
Lonely Wolf
「オイ、このデカい木はどこに置きゃあいいんだ!?」
「"ツリー"って言ってよ!・・う〜ん・・そうね、
そのはじに置いてといて!飾り付けもよろしく♪」
「ハァ!?なんだってオレが・・」
「アマンダぁ〜〜、なんか手伝うことあるぅ〜?」
「嬉しいわスリッピー!でも料理は女の仕事だから
あなたは完成するのを楽しみに待ってて♪」
「アマンダの料理かぁ〜、うぅっ、もうお腹が減ってしょうがなくなってきたよ!」
「もう、スリッピーったら♪」
「だああっ!イチャイチャうるせえっ!」
「ちょっとファルコ、どうやったらそんなにコードがからまるのよ!?」
グレートフォックスが活気に溢れている。
今日はクリスマス、スターフォックスは一年間のねぎらいも込めてパーティをするのだ。
入り口のドアが開いた。
「クリスタル!頼まれた食材買ってきたぞ!」
「あっ、おかえりフォックス!おつかいご苦労様。」
「・・お、アマンダももう来てたのか」
荷物をドサッとテーブルに置くとアマンダに気が付いた。
アマンダはニコッと微笑んでまた作業に戻る。
「アマンダが来てくれて作業もはかどって助かるのよ♪
夜にはペッピーとルーシーも来るから今年はにぎやかになるわ!」
「そうだな。・・あっ!」
「ど、どうしたの、フォックス?」
「ごめん、予約してたケーキを取りに行くのを忘れてた・・」
「えぇ〜!?ケーキがないとクリスマスじゃないよ〜!」
スリッピーが露骨に不機嫌になった。それをアマンダがなだめる。
「悪い、すぐ取ってくる!」
そしてフォックスは駆け足でまた外に出ていった。
「よく働くこった・・」
「ファルコも見習って欲しいくらいだわ。・・あっ、アマンダ・・それ・・・」
「今焼き上がったのよ〜♪おいしそうでしょ?」
「んなぁぁっっ!?」
アマンダが七面鳥を持ってきたと同時に太い悲鳴が聞こえた。
「なっ、お前・・それ、トリじゃねぇか!!」
「・・・あっ!そっか、ファルコは鳥だったわね。ごめんなさ・・」
「持って近づくなあぁぁ!!・・・・ぁ。」
バタッ。
「ファルコ!?ちょっと、しっかりしなさいよ!」
「ご、ごめんなさい!大丈夫!?」
「あああアマンダ!まずそれを置いて・・・」
宇宙の中を独り、飛ぶ。
「・・・広ぇな。」
どこまでも広がる宇宙にウルフは言葉が漏れた。
音の無い世界に独りでいるのは心地が良い。
何かと干渉する面倒はいらないし、束縛される事もない。
独り身が好きなのかもしれない。
そう思った瞬間だった。
ゴッ!
「っ!?」
気付けば目の前にはメテオ郡が広がっていた。
凄いスピードで巨大な隕石がウルフェンを横切る。
「ちっ・・俺としたことが!!」
軸を巧みに傾けて避けていく。
ときどき隕石同士が衝突して粉々になるのが見えた。
あんなものをまともに食らったらひとたまりもない。
ウルフは神経を研ぎ澄まして通過していった。
あと少しで抜けられる・・!その時だった。
ッガアァンッッ!!
「ぐあっ!」
右翼がすれ違いざまにわずかながら接触してしまった。
急いでバランスを取ろうとするが、維持するのが難しい。
「くそっ、修理しなきゃいけねぇな・・」
このまま飛んでいるのは危険だと察したウルフは、どこか不時着できる惑星を探した。
「・・・・あそこしかねぇか・・」
渋々とした顔をして目に入った惑星に向かった。その星は・・コーネリア。
人気の少ない場所に着陸し、部品を調達するために街中へと足を運んだ。
・・と、いってもコーネリアにはあまり土地勘がなく、
どこにいけばいいのかわからず徘徊する状態になった。
そうしていると、色々な物が目に入った。
所々に飾られたクリスマスリースやツリー、サンタの格好をしてケーキを売る者、
街の中を幸せそうに歩く家族や恋人たち・・。
誰もが笑顔で、クリスマスを心から楽しんでいるようだった。
その景色の中にウルフは独り。元々こういう所は好まないうえ
自分が場違いな気がして早く用を済ませたかった。
「・・ダンナァ〜〜、今年こそパアッとクリスマスパーティしようぜぇ?」
ふと、パンサーの声が頭の中で聞こえた。
「・・・ガラじゃねぇよ。」
そうつぶやいた時だった。
「・・ウルフ?」
後ろから覚えのある声が聞こえ、ピクッと動きが止まった。
早々に立ち去りたかった、もう一つの理由に出会ってしまった。
「ウルフじゃないか!こんなところでどうしたんだ?」
「フン、てめぇには関係ねぇよ」
声の主はフォックスだった。
さっきまで走っていたのだろう。軽快なリズムで息が切れている。
「お前がこんな所に来るなんて珍しいな。
クリスマスプレゼントでも買いに来たのか?」
「まさか。お前らとは違ぇよ。」
「・・そんな刺々しくするなよ。
今日はせっかくのクリスマスなんだから楽しもう?」
そう言ってやたらニコニコと微笑んでこちらを向いている。
「・・・なぜだ?」
「なにが?」
フォックスはまだ笑顔でいる。
こちらは恐い形相をしているのになんなんだ。
「昔、俺はお前達の命を狙ったんだ。敵なんだぞ?
何故そうもヘラヘラと話しかけてこれるんだ?」
ずっと前にここに来たときもそうだった。
何の臆することもなくクリスタルが自分に話しかけてきた。
「アングラー軍の件だってお前が自ら
俺に頭を下げてきた時だって・・・ずっと、不思議だった。」
それを言うとウルフは少しうつむくように下を向いた。
この事を考えたり口にすると何かもどかしい気分になって気持ちが悪くなる。
「それは・・・・・素直に、お前と力を合わせたいと思ったからだよ。」
顔をあげる。そこには優しい瞳をしたフォックスの顔があった。
かつ真剣な眼差しがその瞳の奥に見えた。
「アパロイドの件だって、お前が積極的に協力してくれたじゃないか?」
「・・あれは俺ら個人の意志で機械野郎をぶっ潰そうとしていただけだ!!だから・・」
「・・・まぁ、お前がよければこれからもお前らとは力を合わせていきたいと思うよ」
「・・・・っ」
感情的になってしまった上に言葉に詰まってしまった。
フォックスに言いくるめられたと思うと、自分自身に激しい憤りを感じた。
「まぁともかく、今日はクリスマスなんだ。
まさかこんな中で戦おうとは思ってないだろ?」
「んなことするわけねぇだろ。・・・・・右翼を故障した。」
「ウルフェンか?だったら丁度良い店がある。
ケーキ屋とも近いしついてこいよ。」
「ケーキ屋・・・・・?フン、まぁいいだろう」
そして2人は賑わいの街中の奥へ歩いていった。
片方の足並みはどこかぎこちなかった。
「ここだ。部品の種類が豊富だから応急処置でも良い物が手にはいると思うよ。」
「ほう・・・わかった、モノ探すくらいは独りにさせろ」
「礼くらい言えよって。・・まぁいいや、それじゃ俺は向かいのケーキ屋にいるから!」
そしてフォックスは店を出ていき、向かいのケーキ屋に入っていった。
勧められたこの店は客が少ないながらもその質は見事だった。
応急処置どころかほとんどここの部品で揃えられるだろう。
ウルフは必要な部品を手早く買い、少し見回ることにした。
カラン・・・
「いらっしゃいませー!」
「あの、予約していたケーキを・・・うおっ!?」
明るい店員のいるケーキ屋に入ったら客でいっぱいだった。
「すいません、少しのお時間お待ちしてもらってよろしいですか?」
「あ・・・はい、わかりました。」
店員はフォックスと同じように予約したケーキを取りに来た客の対応で忙しそうだった。
フォックスは人だまりに入らない程度にケーキのディスプレイを見ていた。
その時だった。
「フォックス・マクラウドだな」
「・・!!」
後ろから低い声が聞こえた。そして腰あたりに
何か堅いものが押しつけられた。恐らく・・・ブラスター。
フォックスの顔が険しくなる。他の客に聞こえない程の声でつぶやいた。
「そうだが・・・何だ?」
「よくも皇帝様を・・・・・」
「っ!! お前っ・・アングラー軍の残党か!?」
「そうだ。だからお前を・・・」
「・・・待ってくれ。おとなしくついていくから
こんなところで騒ぎを起こさないでくれ・・・」
ケーキ屋を埋める客の顔は皆、大切な人と今夜を祝うのを
楽しみにして笑顔がこぼれている人たちばかりだ。
ケーキ屋だけじゃない。街の中だってそうだ。
そんな中、自分のせいで騒ぎが起きてその笑顔が壊されるのだけは避けたかった。
「フン、わかっているじゃねぇか。・・・来い!」
よく見渡せばその場にいた残党は1人だけではなかった。
フォックスは促されるままに連行された。
部品を見ながら、先ほどの会話を思い出していた。
「お前がよければこれからもお前らとは力を合わせていきたいと思うよ」
・・・よくあんな事を言えたものだ。
それは自分も同じ。いつかは自らの命を削ってまで
殺めようとした者とこうして他愛もない会話を交わしている。
アパロイドの件でもアングラー皇帝の件でも何かと協力する形をとっていた
自分が不思議でたまらなかった。まるで・・・・・
「あいつを・・・認めてきているみてぇじゃねぇか・・・・・」
何気なく発した自分の言葉にハッと驚かされた。
フォックスの事をいちパイロットとして、人として、認めている・・・?
受け入れはじめているからこそ、協力する気になりはじめている・・・?
「これが・・・答えだったのか?」
胸につかえていた何かがすっと消えたような気がした。
もどかしさや気持ちの悪さももう、ない。
不思議とそんな自分に憤りさえも感じなかった。
紙袋を手に店を出た。・・・が、
外から見る限りケーキ屋からはフォックスの姿がなかった。
もう帰ってしまったか・・・?軽い違和感を抱きながら思った。
その時、後ろの方から何気ない会話が耳に入ってきた。
「ねぇねぇ、まだアングラー軍の生き残りってるんでしょ?」
「そうみたいだな・・・今も皇帝に忠誠を抱いている奴が
復讐の時を狙っているみたいだぜ?恐い話だよな〜・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・。フン。」
クルッとケーキ屋に背を向いて、帰路を歩き始めた。
「・・・・・ぐあっ!」
ドシャアッッ!!
薄暗い廃工場に連れられたかと思えば、後ろから思いっきり蹴られた。
立ち上がろうと顔をあげるとそこには約80人ほどの残党達がいた。
自分達が有利な立場にあるせいか、ニヤニヤと優越感にひたった目で
フォックスを見下している。
「よくも皇帝様を亡き者にしたな・・・許せねぇ!!」
「俺らの怒りをお前にぶつけてやるぜェ、ヒャハハ!!」
工場内に笑い声や叫び声がこだましている。
フォックスはそれを冷たい目で見ながら土をはらった。
「違うな。」
「・・・あァ?なんだ?」
「お前らからは忠誠心も何も感じられない・・ただ「復讐」という形で
暴れたいだけじゃないのか?・・アングラー皇帝も可哀想なものだ!」
「んだとぉ!?テメェ、この状況でよくもそんな事が言えたもんだなァ!?」
丸腰のフォックスに全員がブラスターを向けている。
しかし、フォックスの瞳は一切揺るがない。
「お前らなんかには負けないっ!!」
「チィッ!・・オイ、コイツを倒せば名があがるぞ!!一斉攻撃だァ!!」
ドオオオオオォォォンンン!!!!
リーダー格の男が声をあげた瞬間、
光線が一斉にフォックスめがけて放たれた。激しい煙が舞い上がる。
「・・・・・な、なにィ?」
フォックスは隠し持っていたバリアを作動させていた。
多少バリアにヒビがはいっているものの、フォックスは無傷だ。
「いくぞ・・・・・!!」
「っぐああァッッ!!!」
フォックスは電光石火のごとく自分に一番近い男を気絶させ、ブラスターを奪った。
「ばっ・・・・!ヤツにブラスターを持たせ・・・・・」
「ギャアアアアアッ!!」「うがあっ!!」「ぐああああッッッ!!」
ブラスターを手にした瞬間、次々と敵を倒していった。
その一撃一撃は正確で、はずしはしない。
バリアで攻撃をふせぎつつ確実に倒していく。
「ぐッ・・・・・ば、バリアだ!バリアを破壊しろ!!!」
「!!」
臆して隠れていたり防御していた者が再び一斉に撃ち始め、
攻撃が増していった。先ほどの攻撃でヒビが入っていたため、
バリアの耐久力も次第に低下していった。スペアはもう・・ない。
「くそっ、破壊される前に全員倒すつもりが・・・!」
「逃げたってムダだァ!四方そこらに仲間がいるぞォ!!」
男のいう通り、どこに隠れても様々な角度から光線が
飛んでくる。バリアも青から赤色に変わってきている。
もう間もなく破壊されるサインだ。
「くっ・・・・・・・みんな・・・・・クリスタル・・・・!!」
ガキィィィン!!!
バリアが割れた。すかさずフォックスは目をつぶり、頭を抱えて伏せた。
・・・が、フォックスに光線は飛んでこなかった。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・?」
目をそっとあげると、火のついたタバコが落ちていた。
「ざまぁねぇ姿だな、フォックス?」
「・・・ウルフ!?」
よく見渡すと、さっきまでブラスターを構えていた敵が全て倒れていた。
フッ、と手にしたガトリングガンの煙をウルフが消した。
そしてガシャン!と目の前にフォックスがよく使う型のブラスターが投げられた。
「お前に倒されるのはこの俺だろ?こんな所でやられる野郎じゃねぇよな、あぁ!?」
「・・・ああ!!」
すかさずそれを手にして立ち上がる。
「な・・・なんでウルフ・オドネルがフォックス・マクラウドと手を組んでいるんだァ!?」
「だ・・・駄目だ、もう負けだあぁぁぁ!!!!」
それから残党との戦いは2人の猛者によりあっという間に鎮圧された。
「ウルフ・・・ありがとな。」
「なんのことだ?」
2人はウルフェンの前に立っていた。もう夕日が射し込んでおり、
右翼も直ったウルフェンがその光を綺麗に反射しており、とても美しい。
「もちろんさっきの事だ。お前が来てくれてなければやられてた。」
「フン、俺はただ・・・・・・・」
「ただ?」
「・・・・・・・・・た、ただ礼がてらに助けてやっただけだ。」
「礼だって?・・・ま、まさかさっき店に案内してやったこと・・・」
「うるせぇ!それ以上何かいうとぶっとばすぞ!!」
フォックスの顔がほころびそうになるのがわかったので
ウルフはそれをすぐ制止させるように圧し話した。
「わかったわかった。とにかく、ありがとうな。」
「・・・フン。」
そしてウルフは不機嫌そうな顔をしてウルフェンに飛び乗った。
「・・あ、ちょっと待ってくれ!」
「なんだ!まだ何か・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・何だ、それは?」
「ケーキだよ。受け取ってくれ」
少し大きめな箱を目の前に突き出された。
残党と戦ったあと、ウルフェンまでの途中に
2人はまたさっきの場所を横切っていた。
その時フォックスがまた消えていたのだが、わざわざ
ウルフの為に新たにケーキを買っていたのだろう。
「どうせこうでもされなきゃクリスマスにケーキなんか食わないだろう?ほらっ!」
「余計な事をしてくれるぜ・・・」
「まぁまぁ。パンサーとか好きだろう、こういうの?」
「・・ダンナァ〜〜、今年こそパアッとクリスマスパーティしようぜぇ?」
「・・・・・。仕方ねぇな。受け取ってやるよ」
そうしてウルフはケーキを受け取り、パイロット席のハッチを閉じる。
発射するためのチャージ音が騒がしく鳴り響く。
「・・聞こえるかフォックス!」
「? あ、あぁ・・・聞こえるぞ!」
煙が舞い上がる。
「さっきも言ったがなぁ・・・てめぇを倒すのはこの俺様だ!忘れるんじゃねぇぞ!!」
「!! ・・・あぁ!!」
ギュオオオオンンッッッ!!
鋭い爆発音と共にウルフは夕空に消えていった。
「ウルフ・・・メリークリスマス。」
街の方に振り返ると、暗くなってきたためにイルミネーションが
光り輝き初めて美しい光景へとなっていっていた。
「さて・・・俺も帰るか。みんなが待ってる!」
フォックスは駆けだした。
「帰ったぞ・・・・・・っと?」
「あ、ダンナおかえり〜♪」
「ウルフゥゥゥゥ・・・・遅いぞ!?早くパンサーを止めろォォォ!!」
コロニーに帰ると、パンサーがご機嫌な顔をしてクリスマスツリーなど
色々と部屋を飾り付けをしていた。軽いアザができているが、恐らくレオンによるものだろう。
「ダンナ、俺今年だけでもいいからやっぱりこのメンバーでクリスマスを
送りたいんだよ。今年だけ・・・・・我慢してくれないかなぁ?」
「そんなチャラチャラしたもの私達が似合うわけがないだろう!
・・・・・・っ!?ウルフ・・・その手に持っているのは何だ!?」
「あ?こ、これはまぁ・・・貰いもんだ。」
「まさかその箱は・・・ケーキか!?ダンナァ〜〜〜〜〜〜!!
シャンパンまで持ってきちゃって、やる気マンマンじゃねぇか!」
「だから貰いもんだ!誤解すんじゃねぇ!」
「この際なんでもいいさ!さぁ、クリスマスを祝おうぜ♪」
「う、ウルフ・・・お前まで・・・グワアァァァ、私の居場所がァァァァッ!!」
その後、レオンの猛抗議がありながらも、勢いづいたパンサーを中心に
スターウルフもクリスマスをすごした。
独りが好きだった。
が、仲間と共に過ごしたクリスマスは何故か・・・とても心地がよかった。
End.
★ ☆ あ と が き ☆ ★
こんにちわっ。まずは最後まで読んでいただき本当にありがとうございまいした!
なんだか今回は気づけば「在るべき場所」と「We Wish...」の続編みたいな内容に
なりました。前者はテーマ、後者はストーリーの続編という感じですね。
クリスマスが近くなって、今年もまたスタフォ小説を書きたいなーと思いまして、
何を書こうかと思っていたら、「そういえばフォックスとウルフの話って書いたこと無いな」と
いうことで2人を基軸に話を展開してみました。この1年で何が起きたのか
結構やりたい放題やっちゃってます。ファルコとか、レオンとか?(苦笑
今回書きたかったことは
「現在ウルフはスタフォの事をどう思っているのか」
「また、フォックスによって影響されていくウルフ」です。
昔はウルフってかなり「敵さん!」って感じじゃないですか。
それが今となっては協力したり、冗談を言う仲の良ささえありますよね。
だから昔と今の状況の差にウルフはどう思っているんだろう・・と思いまして。
なんだか自分の中ではウルフは過去を捨てられないタイプだと思ってます(ぇ
また「独りが好き」も個人的な解釈ですよね^^;
ただ、なんだかウルフは仲間はすんごい大事にするんだけど、
独りの時間も大切にしたいというタイプだと思ってますので・・(またか
だからそんな人が群れてクリスマスで和やかに過ごすのはおっくうだ。
だけど幸せそうなフォックスに影響されて、帰ってきたら少しそういうのも
いいかもしれないな。と少し変わることができた・・・
というのが書きたかったんです。さりげに「貰った」と言ってるけど、
実はわざわざパンサーの為に買ってきてあげていたシャンパンの存在にも
気づいてくだされば嬉しいです・・w
うーん、でもやっぱり自分がウルフを書くとやったら無口っぽくなりますね´▽`;
だからやっぱり・・・自分の趣味が入っちゃってますね;
最後の「店教えてくれたから助けた」とムリヤリないいわけをする
ウルフとか、本家はそんな苦しい言い訳はしないだろうけど
書いてて楽しかったです(笑
そんな所です。言いたいことだらだら言っているので
わかりづらいかもしれませんね;すいません;
でも↑に限らずご自分で色々な内容を解釈してくださると嬉しいです´▽`*
それでは改めまして、読んでくださりありがとうございましたっ!!
それでは皆さん、今年も・・・MERRY CHRISTMAS!!
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